事務所移転報告法要

10時、門徒のAさんの会社の事務所移転に伴う報告法要を勤める。A商会は社長を子息が受け継がれてから、積極的な全国展開に乗り出し、現在では上海に合弁会社の製造工場まで持っておられる。社業が順調に伸びているので現在の社屋からすぐ近くに事務所と倉庫を買収し、その事務所移転に先立ってのお勤めを頼まれたのである。A家は現在の社長の自宅の起工式、社長の弟宅の起工式、事務所開設の報告法要、そして今回の移転の報告法要と全て仏式で執り行ってこられた。

午後1時過ぎ、東京から一昨日亡くなられたS家の皆さんが、東京での密葬を終えご遺骨をもって明日の福井千福寺での葬儀のため来寺。聞けば朝6時半に東京をマイクロバスで出発とのこと。明日の葬儀の再度の打ち合わせをする。

午後2時より、本堂にて福井県被爆者友の会主催の「原爆犠牲者追悼法要」。友の会会長が前住職の教職時代の知り合いで、拙寺での追悼法要をお引き受けするようになった3年め。会長挨拶の中で、世界で唯一の被爆国として再び被爆者を出さないという決意をあらためて強調された。

法話も依頼されていたので、短い時間であったが話をさせていただいた。
隣国に厄介な国があり、核実験を行い核をもったらしいからわが国もそれに対抗すべき方向を打ち出すことを検討してもいいのではないかという発言が、安倍政権の中枢部の政治家の口から聞かれるようになった。そして国民の空気がそれに同調するようなものになりつつあると感じるのは自分だけだろうか。

私達は原爆犠牲者に何と誓ったのかということを棚に上げて、簡単に反故にしていいのか。犠牲者に誓ったことより、今の自分達の怒りの感情が大切だというのか、それが犠牲者の心に応えることなのかをもう一度頭を冷やして自らに問い直す事こそ、この追悼法要の本当の意義なのではないかという趣旨の話でくくった。

夕刻、葬儀社から社員が来て明日の葬儀の会場作りを行う。彼らもりんどうホールが出来てからというもの、本堂での葬儀は久し振りですねといいながら、手際よく仕事を終えて帰っていった。
その後、O家の報恩講廻り。今年夏前から同居するようになった若夫婦と孫二人(小1と小3)もちゃんと正座して声に出して正信偈のお勤め。
こうした家庭での宗教的なものを含んだ伝承の大切さが見失われつつある。これが今の日本が失った、あるいは忘れ去った一番大切なことではないのかと痛切に思う。

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