夜7時から、地元のテレビ局が製作した番組が放映された。坊守も奉職していた学校の音楽課のクラスの一年間を追ったもの。
クラスの中の、音大に進んだ女生徒は小学校時代から坊守のピアノレッスンを受けてきた子。そのお母さんは千福寺の若婦人会の会員。
とまあこんなわけで、身内が出てくるというのでしっかり録画。
途中でフッと目頭が熱くなる場面が何箇所かあった。クラス全員が担任の先生をママと呼び、そのもとで本当に心を一つにしてコーラスに打ち込む。
東京の音大に進み、毎日の厳しいレッスン、福井と違う環境、人間関係など多くの壁にぶつかりながら頑張っている彼女がインタビューに応じていた。
青春時代にこんなクラスの出会いがもてた彼女達はしあわせだ。それは単なる美しい思い出というだけにとどまらず、彼女達の生きる芯になる筈。
民放をほとんど見なくなった自分だが、本当は民放の社員さんたちもテレビ局に入ったからには、こうした番組を作りたかったに違いないと思う。
あまりにくだらない番組が溢れる中で、久々のヒットだった。