坊殺ならぬ忙殺

朝から電話の前を離れなれないくらいに電話の問い合わせがひっきりなしに続いている。すでにマスコミで報道されたから匿名の必要はないと思われるが、日本のプロ野球史に「空白の一日」としてその名を残したドラフト・トレードの悲劇のヒーロー 小林繁氏が昨日福井県立病院で急逝された。

その通夜・葬儀がりんどうホールで営まれることになり、冒頭のようにひっきりなしの問い合わせの電話応対で忙殺された一日であった。ネットの各報道記事を読み進みながら、あの空白の一日のことをあらためて思い起こした。

当事者の江川氏は、小林氏の急逝の報に涙を浮かべながら、「小林さんが亡くなったからといって、申し訳ないという気持ちは一生なくならない」とのコメントを出されている。数年前に、黄桜酒造のコマーシャルで、お二人が歩み寄って語り合うシーンの映像が流された。あの時小林氏はもう恨んではいないよ、今度あったら俺の方から声をかけるよといってくださったと江川氏はこれで許していただいたと思ったそうだが、責められるのではなく許されながらしかし、申し訳ありませんと頭を下げ続けてゆく姿はまさにお慈悲に出会いえた念仏者の世界と重なって味わうことであった。江川氏の発言を聞いて、氏に対する見方が私の中で大いに変わった。

 

その黄桜酒造からも問い合わせがあった。葬儀社は飾りつけを今もしている。

式壇の飾り付けをしている葬儀社の社長と久しぶりに話した。昨年胃癌が発見され全摘の手術をしたそうだ。この業界に身をおいて30年以上、通夜の法話などお聞かせいただいてきて、自分には帰るお浄土があるということをありがたく思ったと、仕事の手を休めず語ってくれた。その意味でもこの業界で働けたことはありがたいことでしたと。

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