昨日と同じ「還ル」より、もう一篇の詩のご紹介。
祭りの日
祭りのみこしは ケガレを嫌う
死者の家を 回らない
死者の家では ひっそりと
門を閉じて 引きこもる
神さまに 白い目隠しした部屋で
浄土に生まれた死者たちは
生命(いのち)に限りがあることを
身をもって 示します
光となって 輝いて
残された人々の
幸(さち)多かれと 念じます
村中が
ドンドンだいこで 騒ぐ日に
死者の家では 手を合わせ
永久(トワ)のいのちと 向きあって
自分の生き方 みつめます