最後の報恩講廻り

春江町N地区の報恩講廻り。この地区のお参りが終われば今年の報恩講廻りはすべて終わる。なぜかこの地区だけは昔から年明けてから勤める慣わしになっている。風は少し強いが雪もなくそれほど寒くもないし、廻るのには助かるなと思って最初のS家を訪れてびっくり。

(この地区はすべての千福寺門徒の姓は同じ)

新聞を読まずに寺を出てきたのだが、昨晩この地区でほぼ全焼の火事が発生。今もこの時間まで地区の中はてんやわんやだという。近所への類焼はなかったものの、そして家族は無事だったものの焼け出された形とうかがった。

お参りするお宅でそれぞれ近火見舞いのご挨拶をしながら、勤めて廻った。

総代のSさん宅で。Sさんは今年区長の役が回ってきたばかりのところへこの火事である。昨晩から一睡もしておられないとの事。区長として近隣の地区へ家事見舞いへのお礼回り、市長の火事見舞いの応対などで体が休まる暇がない中、一時帰宅してお正信偈のお勤めを一緒に勤められた。奥様も昨晩から炊き出しやこまごまとした手伝いでこれまた一睡もしておられない中、お昼ご飯を用意してくださった。手料理ですと謙遜なさるがこれがまた、ちょっとした料亭で出されるような本格的なもの。ただただおいしく有難く頂戴した。

火事をだしてしまったご家族のことを思うと胸が痛む。早速町内の各家へ家族全員でお詫びと力を貸してくださったことへのお礼参りをされているらしい。

かつて福井では火事を出してしまった家の人は、あえてボロをまとい、荒縄を帯代わりにしてはだしで町内をお詫び行脚するというのが通例だった。現在ではそんなことまで要求されることはないにせよ、それでも辛いことである。まして家財道具すべて失ってしまわれたのだ。

最後の家のお勤めを終えて帰山すると、横浜在住の木村さんと親戚の方が寺にお見えになっていた。この春、福井県立美術館で開催される木村さんの佐竹本『三十六歌仙 扇面図』の作品展の打ち合わせ。この作品を仕上げられたKさんはすべてを千福寺に寄託された。すばらしいポスターも出来上がり千福寺にも貼ってある。開催期間中、是非足を運んで木村さんの渾身の作品に触れていただきたいと思う。

 

木村匡美 作

佐竹本 三十六歌仙 扇面画展

平成24年3月21日~25日

福井県立美術館にて

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  1. きむら たかのぶ        ( Kimutaka Photograhy Enthusiast ) のコメント:

     はじめまして    私は 横浜在住の 叔父 木村 匡美氏の甥の
    福井市高木町の きむら たかのぶ です。
     PCで 『三十六歌仙』の検索中に 千福寺様のホームページ内で
    千福寺様蔵 木村 匡美作 佐竹本三十六歌仙 扇面画展の案内をして
    頂いているのを 知りました。展示会に際して いろいろと 何かと
    お世話になっております。いよいよ ( 今月 3月 21日~25日 )
    会期も あと15日と 近づいてまいりました。
     さて、千福寺様の 当ホームページの 展示会の案内の記事中の
    ー”福井市美術館”ーと、ー”福井市立美術館”にてー と記されて
    いますが、お手数おかけますが 【 福井県立美術館 】として
    いただければ幸いに存じます。      
    参考*【 展示会場 】1階・第 2 展示室
    * 【 開場時間】 午前9時~午後5時 
      * 福井市文京3-16-1
    *  電話 0776-25-0452
    お忙しい ご住職の手をわずらわすのは恐縮に存じます。
     最後に 檀家さん はじめ 皆様のご高覧を頂きますよう、よろしく
    お願い申し上げます。   とつぜん失礼しました。

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